鉛筆はデッサンのみなず、スケッチや制作時のラフなどいろな場面に使います。
アトリエ加入時におそらく鉛筆の種類を指定されて揃えることを要求されるでしょうが、きっちり揃えてください。
あまり使わないものもありますが、大抵そういう鉛筆はここぞという時に必要になってくるので、手元に置いておく必要があります。
デッサンで用いる鉛筆の種類
厳密に言えば人それぞれ使う鉛筆が違うのですが、冒頭に書いた通りすべて持っていても損はありません。
以下は筆者がよく使っていたuni(三菱鉛筆)の種類です。
左端の10Bが最も芯が「柔らかく」「濃い」鉛筆で、右の7Hが最も「固く」「薄い」鉛筆です。
ちなみに、仕事をしている今現在もuniの鉛筆は使っています(最近は同じuniでも芯フォルダーに変えていますが)。
鉛筆は柔らかさで選ぶ
使う鉛筆を選ぶ場合、その基本は柔らかさを基本にするとよいでしょう。
もともと鉛筆は黒鉛とねんどを固めたものであり、その粒子を紙の上にこすりつけることで黒い色を残します。
つまり、柔らかければそれだけ粉が付きやすく、固ければ粉が着かずに薄くなります。
アタリを付けるときは柔らかな鉛筆
何かを描く前にアタリを付けますが、その際には消しゴムで消しやすい方が良いので、軽く載せただけで粉が付着してくれる柔かい鉛筆が適しています。使うなら5B-10Bが良いでしょう。
太さもある程度太い方が良いため、尖らせる必要はありません。
これは、最初から細い線を使うと無意識にアタリに捕われやすいためです。
アタリは仮のものに過ぎず、そこを守ろうとしすぎてはも本末転倒ですから、無意識的にも消しやすい太めの線が良いです。
なお「アタリ」とは、大まかに言えば「紙の上にどの大きさで描くかを仮決めするために丸や四角を描くこと」です。
いきなり正確な輪郭線を描くのは難しいため、石を削るようなイメージでまずは大枠を捉えることで描きやすくする方法です。
エッジや構造的な線を描くときは固い鉛筆
仕上げに近い段階で用いられることが多いですが、エッジや構造的な線を描く際には固い鉛筆を用います。
種類としては、2H-7Hが適しています。
色が濃い方がエッジが立つと思いがちですが、そうではありません。
エッジが立つには、白と黒にシャープな境界線が必要なのです。
色を塗ったあとにエッジを固い鉛筆で整えることで、ボヤッとした印象が引きしまり、カチッとした固さが生まれるでしょう。
また、例えばリンゴなどの球形の立体感を持つものを描く場合、表面には本来存在しない構造的な線を描くことで立体感を補強する場合があります。
遣り過ぎると固さが目立つので果物や生物には控えめにした方が良いですが、有効なテクニックです。
構造的な線の場合はぼんやりしていては効果が薄いので、細く尖った線が必要であり、H系の固い鉛筆が必要になります。